第88話

学校 と 価値.
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2018/04/03 23:09
あなた

……あのね、まず1つ目。レオ、助けてくれて…ありがとう。2度も助けられて、本当に感謝してます。レオの言う通りで、私、何にも出来なかった。…でもね、やっぱり、うん。

その先の言葉が喉に詰まったように、出てこなくなった。
レオは少し大きなため息をつく。
私はぐっとこらえて、自分が今に言える言葉を並べ始めた。
あなた

やっぱり、学校には行きたい。

たったこれだけの言葉に多分、残り少ない体力の半分は使った自信がある。
レオ
…それは、
あなた

待って、後、2つぐらいにあるから!

レオは目を細めると、「わかった。」と言って黙ってくれた。
あなた

2つ目…なんだけど、私ってどんな価値がある…の?

レオの目が見開いたのが分かった。
レオ
ちゃんと、教えてなかったな。
あなた

うん。

レオ
デオデットがどうして作られてしまうのかは、分かるな?
私は頷いた。

確か、
人間が魔物に襲われて手をかけられた時に出来た傷が原因だったはず。
なんとか逃げる事が出来ても、その傷から襲ってきた魔物の魔力を吸収してしまう…とか。
レオ
…まずは、ナギカワ あなたの身体について話す。

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