第31話

絶望 と 氷のような声.
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2018/01/17 21:37
体が重く、熱い。
息がどんどん荒くなる。
あなた

…っ、

エドワード
(ズズッ)
エドワードは私の血を吸うのに夢中になっている。
それに伴い、私の視界はどんどん曇り始めていた。この身体があまり持たないせいか、もう抵抗する力も残っていなかった。
あなた

…あ、んまり、じゃ、ない…

エドワードの牙が一瞬首から抜ける。
私は朦朧とする意識の中、ありったけの言葉を口にしようとした。
あなた

私、は、ずっと、この学校に、来た、くて、ここ、まで、生きて、通える、ように、頑張っ、て来た、のに…

エドワード
私は許せなかった。
けれど、それよりも、私がただのデザートの1品としてしか見られていなくて、ただそれだけの優しさに気づけなかった自分にも悔しかったし、腹ただしかった。
未だに私の、自分の事が全く見えていない。
だから、だから…まだ、
あなた

死に、たく、な、い…!

エドワード
…へぇ〜
エドワードの声が痛む左耳に響くように聞こえた。
エドワード
やっぱり、抵抗するデザートの方が楽しみがいがあるなぁ。
エドワードの凍ったような冷たい手が頬に触れようとする。

その時だった。
氷のように鋭く、冷たく、綺麗な声が聞こえたのは。
へぇ、エドっていつからそんな口叩くようになったの?

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