再度、エドワードは私に顔を向け、「痛かったよね〜、無理に聖水とか触らない方がいいよ。」と、今度は共感と助言を言い渡してきた。
エドワードが面倒くさそうに目を閉じる。
「はぁ。」とため息をひとつつくと、もう1度目を開いた。
けれど、その目はさっきの様な茶色い目ではなかった。
赤く、明く、紅い。見たことのない目だった。
と、校長先生の動きが止まる。
口をぱくぱくさせて、私を横目でみる。
私が思わず校長先生の体に近づいた背に、エドワードが話しかける。
私は質問して、いつもの調子でエドワードに近寄ってしまった。
『グイッ』
右腕を掴まれ、引っ張られる。
耳がエドワードの口元まで引き寄せられた、その時に私の耳に囁かれる。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。