そう言うと、エドワードは中の返事も聞かぬまま、中に入ってしまった。
中に居た2人の男の人のうち、1人の背の高い男の人が振り向く。
と、私が緊張しながら心配して聞くと、
と、エドワードが自信ありげに答えているが、どうもそうには見えない。
手前にいる、背の高い男の人は、ボタンまできっちり締め、しっかりと制服を着用している。
しかし、もう一方の男の人は少し背が低く、ちょうどエドワードと同じぐらいだった。
もう夏も近いというのに、長袖の黒いパーカーのチャックを少し開いており、ここの学校のワイシャツとネクタイがその姿を覗かせている。そして、下には、ここの学校の制服のズボン。
本当にここが生徒会なのか?!と、目をうかがってしまう。
(なんか、なんか違う!生徒会ってもっと、もっと、なんて言うか、もっとこう…)
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。