(えっと…どうしよう。)
私は思わず口を閉じてしまう。
それを見たリズが、「全然無理しなくていいからね。」と私に声をかける。
(でも、せっかくクラスの人とたくさん関われそうだし…シャーロも居るし…やってみよう、かな。)
と、先程のシャーロの時の様に、私の席の前まで来ると、少し笑って手を伸ばしてきた。
それに私もゆっくりと手をとる。
ようやくあと一人となった所で、学級委員がもう一度黒板の前に立つと、話を続ける。
リズが黒板に「ナギカワ あなた」と書いて、チョークを置くと、学級委員と目を合わせて頷く。
(ステラ?どの人だろう?)
私の隣で微かに銀髪の男の子が動いたのが目に入った。
少しざわつくクラスの真ん中を突っ切って、学級委員のレパードは私の隣の席の前まで来た。
(この人、ステラって言うんだ…凄く綺麗な名前…)
こうして、学級委員の5人はリズ、レパード、シャーロ、ステラ、そして私に決まった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!