第97話

種目 と 銀髪の彼.
313
2018/05/04 02:11
時は複数の科目の授業を終え、LHRに差し掛かっていた。

担任は、「生徒達が主体でやっていくものだから。」と言って、教室を出ていった。

教団の上に男女1人ずつの学級委員が立つ。
学級委員
じゃぁ、体育祭の種目で誰がどれに出るか決めていきまーす。
『ザワザワザワ…』

『カッカッカッ…』

少しざわつくクラスに、女子の学級委員が黒板に種目をチョークで書く音が響く。


(綺麗な字…)


女子の学級委員が書き終わるタイミングに合わせ、男子の方が「じゃぁ、」と、切り出す。
あなた

何にしようかなー…

一応軽くシャーロには各種目の説明を受けたので、少しはついていけそうだ。

ふと、ちらりと右の席を見てみると、ずっと授業中は寝ていた銀髪の男の子が黒板を見つめていた。


(お、起きてる…)


少し寝癖チックな髪が目立ち、陽の光が反射してキラッと光る。
目のしたぐらいまである前髪の間から、黒板を見ているのが伺えた。


(うわぁ…綺麗な)
あなた

髪…

銀髪
……何?
少し不機嫌そうな声が私に聞こえた。
けど、こちらを見てない。
あなた

いや、その、なんというか、髪が綺麗だなぁ、って。

プリ小説オーディオドラマ