あーーーー!
どうしよう、どうしよう!
服が決まらなーい!
今までは学校の帰りに遊んでたから悠貴に私服見せたことないんだったー!
ファッションセンスのない自分を恨む…。
…こうなったら菜津奈にお願いしよう!
次2人で遊びに行ったらご飯おごりは決まっちゃうけど…。
ま、悠貴に変な姿見せるよりかはマシか。
ピンポーン♪
菜津奈だ!
一気に階段を駆け下りる。
菜津奈は無言でクローゼットとタンスをあさる。
私がいつか、流行ってるからと言って買った、1回もはいてないガウチョを取り出した。
ロゴの入ったうすい長袖のシャツとカーディガンを着せられた。
めっちゃ似合ってた。
自分で言うけどいつもより可愛くなったと思う。
菜津奈は赤いグロスまで私につけてくれて髪も巻いてくれた。
今まで気づかなかったけど菜津奈は超大人びた服を着ていた。
へ、へぇ〜。
身長高いとこんなにも、大人用の服が似合うなんて…!
菜津奈、やっぱスゴい!
うー!
楽しみだな!
どんな服着てくるんだろ?
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!