私は颯士に好きな人がいると知ってから毎日空き時間、好きな人を聞きに行くようになった。

エアーマイクを颯士の口元に近づける。

そしていつもこう返される。

ふーん。

待つしかないのかな、これは。

ホントだ…。

颯士に隙あらば聞くの、今日で３日めだ。

菜津奈ひとりぼっちにさせてた。

か、可愛すぎかよ菜津奈！

いつも強気なのに構ってなんて…！

ギャップ萌えか!?

これがいわゆるギャップ萌えなのか!?笑

あれ？

この２人良い感じなんでない？

え、まさか…。

ちょい！

なんでそんな大声出すの！

てか、今の反応だと疑われますよ？笑

あ、私何で菜津奈に振ったんだ。

え、え〜(焦

何、ケンカしちゃった感じなの？

ウソー。

あー、菜津奈行っちゃった…。

怒らせちゃった。

何もあんなムキにならなくても…ねぇ？

…絶対好きじゃん。

菜津奈のこと。

そう言って颯士は私の頭をパシーンと叩いた。

めっちゃいい音が…。

じゃなくて！

悠貴…(泣)

あー、私って単純だな。

これくらいでもう１週間は楽しく過ごせる。

私がそんな反応をしたのは悠貴がうつむいた私の顔をのぞいたから。

結構距離が近くて…/////

照れずにはいられなかった。

【 悠貴side 】



アイツ、何であなたを叩いてんだよ！

最近あなたと仲良いくせに、叩くとかマジないだろ！







…さっき顔のぞいたとき、あなたの顔赤くなったのは…。

気のせいか。

でもそうだったりしないかな〜。