ダーマ「あぁぁ!負けた!」
俺がコントローラーを放り投げて床に寝転がると、キッチンからあなたが出てきた。
あなた「ダーマ、ゲームしてるの?」
ダーマ「おう、スプラ2やってるんだぜー」
そう言えば、あなたはゲームとかするんだろうか。もしやってるんだったら、一緒にプレイしたいなー、とか。一応、Fischer'sの中で最もゲーマーに近い存在だしな。
あなた「へぇ〜、Switch欲しいなあって思いつつ、買えてないから羨ましい!」
ダーマ「おっ、興味ある?」
あなた「うん、結構あるかも。」
おっしゃ!と俺は心の中でガッツポーズをした。
ダーマ「試しにやってみるか?」
あなた「いいの?やった♪」
無邪気に喜ぶ姿が可愛かった。
あなたにProコンを渡すと、キラキラとした瞳で画面を見つめている。
あなた「なるほど、これで潜伏、これで発射か〜」
ダーマ「流石、掴むのが早いな。」
あなた「えへへ、ありがとう!」
それからあなたは俺の指導がありながらも、どんどん上達していった。
あなた「よしっ、またキル出来た!」
ダーマ「才能あるなぁ〜、これ、俺すぐに抜かされちゃうやつじゃん!」
あなた「そうかな…嬉しいな♪」
太陽みたいな笑顔が咲いた。
そのあと、暫くしたら急にあなたが俯いた。
ダーマ「ん?あなた?」
あなた「だ、ダーマ、私と付き合ってくれる……?/////」
ダーマ「おう、ゲームの練習ならいつでも。」
あなた「違う、そうじゃなくて……!」
ブンブンと首を振っている。
あなた「そうじゃなくて、私を女として見てほしいの。恋愛対象として、私と付き合って欲しいっていうか…なんて言うか、その…!/////」
ダーマ「……!?」
まさか、あなたが俺と?
ダーマ「俺で、いいのか?」
あなた「ダーマが、いいの。」
なんだよそれ、可愛すぎかよ…!
ダーマ「俺なんかでいいなら、喜んで!」
ピピピッピピピッ……
ダーマ「んぁ?……ふぁぁ。」
ゲーム…もっと練習しようかな。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。