お母さんは雑誌の編集者だ。
20歳で私を生み、女手一つで私を育ててくれた。
でも、必ずご飯は作ってくれてある。
「入学式どうだったかな?今日もお疲れ様。温めて食べてね!お母さんより」
作ってあったのはオムライス。
忙しい中作ってくれてしかも手紙まで添えてある。
お父さんはわたしが小さい時に事故で亡くなったらしい。
決して、離婚ではないが流石に寂しい。
ピロリン♪
2つ上のいとこからだ
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健人は唯一のいとこ。
だから小さい時からずっと一緒だった。
東京に来て唯一良かったことは健人にすぐ会えること。
健人の家はわたしの住んでいるアパートの向かい側にある。
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「健人の家に行ってきます」
それだけ書いて健人の家へ向かった
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!