第23話

20話
204
2022/12/09 10:28


『…あと三曲』
黛さんや万葉さんとか心配するしなるべくはやく寮に戻らないと…
『〜♫〜』
〜♪〜
それでもいつか報われるからと思えばいいんでしょうか
サヨナラって言葉でこんなに胸を裂いて
先生人生相談です
この先どうなら楽ですか?
"そんなの誰もわかりやしないよ"
なんていわれますか?
ほら 苦しさなんて欲しいわけない
何もしないで生きていたい
青空だけが見たいのは我儘ですか

1つ線を抜けば辛さになるのは態となんでしょうか
青春って値札が背中に貼られていて
先生どうでもいいんですよ
生きてるだけで痛いんですよ
ニーチェもフロイトもこの穴の埋め方は書かないんだ
ただ夏の匂いに目を瞑って
雲の高さを指で書こう
思い出だけが見たいのは我儘ですか
ドラマチックに人が死ぬストーリーって売れるじゃないですか
花の散り際にすら値がつくのも嫌になりました
先生人生相談です
この先どうなら楽ですか
涙が人を強くするなんて全部詭弁でした
嗚呼
この先どうでもいいわけなくて
現実だけがちらついて
夏が遠くて
これでもほんとにいいんですか
このまま生きてもいいんですか
'そんなの君にしかわからないよ"
なんて言われますか
ただ夏の匂いに目を瞑りたい
何時までも風に吹かれたい
青空だけが見たいのは我儘ですか
♪〜〜♫♪〜
『貴方だけをっ…?って、あれ、って…』
歌っている最中に少し奥に見える人影。長髪で、足の太もも辺りに刀を付けていました。
『長尾さん…?』
こんな森の中になんの用なんでしょう、……。いつも夜に出かけていたから少し疑問に思っていたけどこんな所に来てるなんて…
しかもたしか、この森は少し不思議で地上から少し離れたところにあるから向こうは崖になってたはずです。長尾さんがなんでそんな所に用が?
気になったのでついて行きました。良くないってわかってるけど単純に甲斐田さんの話とか聞いてて少し心配だったっていうのもあります。
長尾「……ははっ、完全に見えてんぞー宵崎ー」
崖の近くまできてそう大きな声で言われました。私も我ながら尾行って難しいなって思いました。枯葉とか踏んだら余裕で音出るし、長尾さんと足の歩幅違うからさらに走ったりすると余計そうなりますし…
『…ごめんなさい。長尾さん見つけたんで気になってついてきた。』
長尾「……素直だなー。……宵崎は逆になにしてたんだ?魔法の練習とかかー?」
『はい。長尾さんは…?』
長尾「あー……いや、……別にたいしたことじゃねーんだ!たまたまこっち行ってみようかなーみたいな!」
長尾さん嘘が下手なのかとてもキョドってますし、目が泳いでます。
『甲斐田さんから話を聞きましました』
長尾「…あー…」
『長尾さんが傷つけたって嘘だったんですね』
長尾「いや、嘘はついてねぇだろ笑 俺があそこでコントロール出来てれば誰も傷つかなかった。」
『…』
どう捉えるかは人それぞれです
魔法を解かなければ助けられたっていう自分のせいにする長尾さんと、魔法が未熟だったけど助けようとしてたのに解けてしまったっていう甲斐田さんと私の意見の方。
どっちの考えも合ってると思うからこそ反論できません、。
長尾「それにもういいんだ。別に、」

長尾「……おれさ、多分もうこの学園にはいれられないからよ。」

嗚呼

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