第22話

19話
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2022/10/28 10:30

万葉「……、あなたといると自然と昔のことが忘れられるでござる。」
さらにぎゅっとしてくる万葉さん。さすがに私も息できなくなるし普通にこの距離は照れます…
女の子から人気な万葉さんにはこんなこときっと日常茶飯事かもしれませんがね!。
『……ならよかったです。けどこの距離感は近すぎです!あまり気がない女の子にこういうことするの良くないですよ〜』
無理やり万葉さんの腕から抜けて、赤くなった顔を見せずに部屋に戻りました。

万葉「……、。鈍感ばか。」






『おはようございます…』
身支度を済ませ下に行くとまだ誰もいません
…いつも通りです

甲斐田・不破「おはようございます/おは〜」
『ぁ…おはようございます』
少し経てば甲斐田さんと不破さんが降りてきました
甲斐田「朝食つくりますね」
『ぁ…手伝いますよ』
甲斐田「!有難うございます!」
私は甲斐田さんのお手伝いをしました…と言っても甲斐田さんが中心で回ってくれたのであまりすることがありませんでしたが…

『…ふぅ…ごちそう様でした』
不破「ごちそーさまー」
甲斐田「お粗末様でした」
『本当に毎日とても美味しいご飯を有難うございます甲斐田さん』
甲斐田「……僕がやりたくてやってることだから、毎度毎度そんなお礼なんていらないよ、笑」
甲斐田くんは少し眉を下げながらそう言ってきました。
『…次からはもっとお役に立てるようにしますね』
甲斐田さんは本当に優しすぎますよね世話焼き上手すぎます!

不破「……ね、あなたちゃん。今日は焔ちゃんと登校じゃない?」
『…はい焔とは別ですが…』
不破「じゃあ今日一緒に登校せん?丁度隣のクラスだし!」
隣の不破さんがいきなり話しかけてきて何かと思えばそんな無茶な提案をしてきました。
『…早いですが私もう出ますし…刺されたくないので遠慮しておきますね』
まだ登校時間には2時間ほど早いです
不破「早くない?!というか…そんなこと言う〜?」
『というか不破さんと登校したがってる女の子なんて沢山いるじゃないすか…』
不破「ん〜まぁ気分かな!今日はあなたちゃんと行きたいんだよね!ってことで早いけど食べ終わってるようだし行こか〜!」
そう言うと私のスクバももって手を引っ張ってそのまま外に連れてかれます。話聞いてくださいよ!
『ちょ、不破さん!一回止まっ』
言う前に止まってくれた不破さん。もうあと五分くらいで本校つきますね……どれだけ速いスピードで歩いてたのでしょう…。

不破「ねぇ、あなたちゃん。」
そうニコニコしながらこっちを向いてくる不破さん。貼り付けたような笑顔が尚更怖いです。
『…なんでしょうか』
ニコニコとしていた不破さんの表情は一変して今まで見たことの無いような冷たい顔になりました


不破「これ以上俺らの中入ってこようとしないでくれる?」




『…それは、どういう意味でしょうか』
不破「……そのまんま。君がいると迷惑。俺はいつもの日常が壊されたくないんだよね。」
そう冷たく言い放つと立ち尽くしてる私を置いて学校の方に歩いていってしまいました。
いつもにこやかで女の子に優しいっていうイメージの不破さんから言われたからちょっと悲しかったです。
……初期の頃叶さんと魈さんにも言われましたね。深く関わるなと…
『…関与してくるなと…もう…話してしまっているので…それは出来ませんね』
"--------------"


っていうかまず私が助けたいと思っちゃってるので不破さんには申し訳ないけど普通に関わるつもりです
なんならなんでこの人に私の行動制限されなきゃいけないのですかって話ですしね。
そう思いながら不破さんの後に続いて学校の中に入りました。

焔「ん〜疲れた〜!」
『お疲れ様です』
焔「というか私達よく6時間も座学…よく頑張ったよほんと…って!なんであなたは平気そうなの?!」
『慣れているので』
焔「は〜いい子だね…てかきょーも自主練?」
焔には魔法の練習のことを少しだけ話しました。まぁ全魔法ってのは伝えてないですが。私が完璧に操作出来るようになったら言おうと思ってます
『はい…すみません…』
焔「へーきへーき!あなたが頑張ってんだし私は応援するよ。今日も頑張って!」
『…!焔有難うございます!』
…有り難いです本当に…


その後焔より先に教室を出て、魔法学園内にある私の自主練場所にきました。ほんとにほぼ森の中みたいな感じです。
人いないので、練習には最適な場所です
『…始めましょうか』

♪〜♫〜
人間マジくたばれ
oD寸前視界ピンク
♪〜♫〜

♪〜♫〜
愛して愛して狂おしいほどに
♪〜♫〜

♪〜♫〜
君は何も悪くないぜ
多分
♪〜♫〜

♫〜♪〜
らくらくお気楽安楽死
自殺は勘弁苦しいし
♪〜♫〜

♪〜♫〜
食べるものにはまるで味がないみたいだ
母親の愛をまるで感じないんだ
君の声がまるで遠のいていくから
♪〜♫〜

『…っ…ふぅ…』
既に日は暮れていて、星空が広がっていました。多分もう軽く20曲は歌ってます。

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"離れたいですよ"
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苺美瑠狂
愛して愛して愛して
うみなおし
らくらく安楽死
死んでしまったのだろうか

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