第45話

1,601
2019/06/01 12:48
中学生になってから、私は普通に生活していた。

中学2年生のとき、私のクラスに転校生が来るらしいと言う噂が広がった。

そのうわさ話通り、転校生は来た。

めっちゃ可愛い女の子。

それがハナの第一印象。

でも、どことなく闇を抱えている雰囲気。

表ではたくさん笑ってるけど、ぼーっとしてるときだけは暗い。

だから私は話しかけた。

自分からはいかない私が、何かを感じて話しかけた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あなた

こんにちは。

ハナ
ハナ
こんにちは。
あなた

ねえ、あなたさ、悩み抱えてるでしょ。

ハナ
ハナ
まあね。
あなた

話してみなよ。

ハナ
ハナ
あんた面白いね。
あなた

あなたの友達になる人だもん。

ハナ
ハナ
ふーん。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

そのときは悩みを話してくれなかった。

けど、ハナとたくさん関わっていくうちに知った。

ハナには親がいないって。

本人からも話してくれた。

3年前に、事故で親を無くしたって。

本人は嬉しかったんだって。

虐待されてたから。

けど、世間とか親族とかに「かわいそう」「小さいのに」って言われるうちに

自分は寂しい人間なのかもって思うようになった。

親族に引き取ってもらって、3年間はそこで暮らした。

けど、両親が残していた財産で、中学2年生から一人で生活するようになった。

それを期に、転校してきたんだって。

今は一人で暮らしてる。

べつに寂しくないし同情もいらないよ。

ハナはそう言った。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あなた

嘘つき。寂しいくせに。

ハナ
ハナ
は?
あなた

顔がそう言ってる。
自分は騙せないよ。

ハナ
ハナ
へー、そっか。
あんたは騙せないのか。
あなた

ふふ、過去のこと教えてあげようか?

ハナ
ハナ
うん、聞いたげる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

私は自分の過去を話した。

ハナは頷きながら聞いてくれた。

そして二人で誓った。



























ハナ
ハナ
いつか一緒に死のう。
あなた

じゃあ、ハナは私を殺して?
私はハナを殺すから。

ハナ
ハナ
いいよ、約束。





















大事な人を無くした少女の、大事な誓い。

プリ小説オーディオドラマ