オッパは昔から優しかった。
ハナのお兄ちゃんで、家に泊まるときはいつも私とハナをお世話してくれた。
最初は「何この人うざみの極み」とか思ってたけど、((
家出したときに満面の笑みで迎えてくれるオッパが好きだった。
まあ、迎えてくれると言ってもいつもではなかったか。
だって、オッパはハナの本当のお兄ちゃんじゃないから。
ハナが一人暮らしを始めたときに、なぜかシェアハウスをすることになったんだと。
で、キモオタおじさんと一緒になっちゃって玄関先で襲われそうになったとき、
オッパが助けてくれたんだとさ。
それからハナがシェアハウスじゃない一人暮らしを始めたときに、
たまに遊びに来てお世話してくれたそうな。
そこからオッパも隣の部屋に住んで、お兄ちゃんみたくなったらしい。
私の初恋の人だったな。
その頃下では――――――――――――――――――――――――。
ガチャッ
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。