りょう視点
「おい。今日も学校行かないのか?」と、俺の友人のそらが言う。「あぁ、行きたくない。お前は行かないのか?」と聞くと、「お前が行かないなら俺も行かない。」とそらが言った。「あっそ」といいながら心の中では「良い友達だな」と思っているかもしれない…
りょうも、俺と同じく妹が事故で死んだ…だが、俺と違う点が一つあった…それは、遺体がそこにあったこと…死んだことがすぐに分かってしまった…
だから、なのか…いや、そうじゃない…多分そらは、妹が、転生したと思っている。
俺の、妹も転生していたりしてな…いや、まさかな…
あぁ神様、もし俺とそらの妹が転生しているのならそこに連れていってください。なんてな…
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!