第52話

番外編『本心を打ち明けて』
1,966
2021/06/13 11:19
結婚式から1か月。
都内のマンションには。
愛猫のミミと一緒に彼の帰りを待つ、私の姿があった。
璃夢
璃夢
早く、帰って来ないかな...
今日、りっくんはすとぷり全員での生放送の為、不在だ。
自分の枠と打ち合わせがあるからとの置き手紙を残し、
私の起きる前に出かけてしまった彼。
まだ1度も会えていない。
璃夢
璃夢
(寂しいよ)
わがままだって、分かっている。
活動自体を反対したい訳じゃない。無い...けど。
璃夢
璃夢
(画面越しじゃ、不満。会いたい)
昔、これで満足していた自分は、もうすっかり遠い。
側に居てくれないと物足りなくて。
大好きが募って。
璃夢
璃夢
(愛してくれてるって分かってるのに)
本当に帰りが、待ち遠しい。
気持ちを抑えるように、ミミを抱き締めて。
ひたすら待っていると。
ーガチャ。
莉玖
莉玖
ただいまー!
時間が0時を過ぎた頃、ようやく玄関から元気な声がする。
璃夢
璃夢
(帰って来たっ!)
大急ぎで向かうと。
莉玖
莉玖
ーただいま、璃夢。
遅くなって、ごめんね。
靴を脱いでいた彼と目が合い、
優しく笑いかけられる。
璃夢
璃夢
...........おかえり.....!
ミミを一旦下ろして、りっくんに抱きついた。
莉玖
莉玖
.......っと。危ない危ない。
今日はやけに甘えただねw
驚きながらも、ちゃんと受け止めてくれて。
寂しかった、と言わない代わりに。
抱き締める力を、ほんの少しだけ強くすると。
あやすように私の頭を撫でている彼に、見抜かれる。
莉玖
莉玖
.......もしかして.......
璃夢、寂しかったの?
からかうような、少し嬉しそうな。そんな表情。
もうヤケになって、言ってみた。
璃夢
璃夢
ーそうだよ
莉玖
莉玖
.......!
璃夢
璃夢
物凄く、寂しかった
いつもなら絶対に隠し通す、本心。
グリグリと、りっくんの胸に額を押し付ける。
璃夢
璃夢
ーだから。今、こう出来て嬉しい
ちゃんと帰って来たと実感できるように。
莉玖
莉玖
.......ボソ.....可愛すぎだよ
この状態でいると、小さい声でも良く聞こえる。
りっくんが呟いた声に、私の頬は熱くなって。
璃夢
璃夢
.........っ。もう遅いから。
シャワー浴びて、寝ようか。
私、タオルとか出して来るね
見られないように、名残惜しいけど離れて。
準備に行こうとした。
莉玖
莉玖
ー待って。まだ、良いよ
すぐに手首を掴まれて、引き止められる。
莉玖
莉玖
まだ...照れてる璃夢、見てたい。
莉玖
莉玖
ー行かないで?
そして、あざと可愛い反則行為。
璃夢
璃夢
(.......天使.........っ!)
今の私の顔は、蕩けまくっていると思う。
自分が照れるとか以前に、りっくんが可愛すぎるから。
璃夢
璃夢
ーじゃあ。30分だけ休憩したら、お風呂?
莉玖
莉玖
そうする!
ーそして、約1時間後。
髪も乾かして来た彼と一緒にベットに入る。
莉玖
莉玖
...おやすみ、璃夢。
繋いだ手や、抱き締められる温もりに安心して。
璃夢
璃夢
おやすみなさい...⊂⌒っ*-ω-)っZzz...
莉玖
莉玖
もう寝てるww
眠りの世界に、落ちて行った。


_『本心を打ち明けて』完
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作者
作者
1つ目の番外編でしたが...
いかがだったでしょうか笑
作者
作者
璃夢は嫉妬と言うより寂しいを
書きたかったので、挑戦しました!
上手く伝わっていたら、嬉しいです。
作者
作者
番外編では作者の感想とか入れようかなーと
思っているので、よろしくお願いします!
作者
作者
読んで下さってありがとうございました!
また次回!!

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