第44話

第43話
2,147
2020/02/13 14:18
もう後戻りは出来ない。
むぅ
むぅ
今日は、皆さんに本当の事を話したくて
生放送をすると、決めました。
『本当の事?』
『...もしかして炎上の件?』
むぅ
むぅ
皆さんも知っての通り、先日Twitterが
炎上し、沢山の方を傷つけ、ご迷惑を
お掛けしました。
自分の責任は自分で取らなければ、いけないから。
むぅ
むぅ
まず、その事を莉犬くんリスナーの
皆様、そして私を応援してくれている
リスナー様に、謝罪させて下さい。
むぅ
むぅ
本当に、申し訳ありませんでした。
見えていないとしても、深く深く頭を下げる。
『今更?』
『もう遅いよ』
冷たい声にも耳を傾けて。
むぅ
むぅ
皆さんの仰られる事は、ごもっとも
です。...ですが
好きになってしまった人がいるから。
恋に落ちてしまったから。
むぅ
むぅ
彼と別れるつもりは、ありません。
『はあ!?調子乗るなよ』
『ふざけんな!』
また荒れ出すコメント欄にも、取り乱さずに。
むぅ
むぅ
彼が居てくれたから、私は今ここで
皆さんにお話する事が出来ています。
ちらり、と横で手を繋いでくれる彼を見つめる。
むぅ
むぅ
どうしたらいいか分からなくなっていた
私を励まし、立たせてくれました。
そのまま微笑んで、続ける。
むぅ
むぅ
大好きです。彼の事も、皆さんの事も。
この大好きが、
莉玖
莉玖
(.....俺も好きだよ、"璃夢")
私達を応援してくれる人に、多くの人に届くように。
むぅ
むぅ
(.....ありがとう)
より一層繋ぐ、手に優しく力を込めた。
むぅ
むぅ
そして、もう1つ。
大切な親友にも協力して貰って
突き止めた事があります。
私の夢を壊しかけ、潰しかけた根源の話。
むぅ
むぅ
今回の私のTwitterの炎上ですが...
意図的に乗っ取っとられ、なりすましたコメントが幾つか存在しました。
むぅ
むぅ
既に、その原因となったアカウントも
特定済みです。
それを、とうとう公表する。
むぅ
むぅ
私としては、裁判などの公的な場で
争うつもりはありません。
むぅ
むぅ
ただ、誠意のある謝罪をして頂けたら、
それで十分です。
"彼女"も、きっと。
この生放送を見ているんだろうから。
『.............................』
もう、冷たいコメントをする人は、誰もいない。
穏やかな空気が、満ちていた。
むぅ
むぅ
そして、最後になりましたが。
ここまで放送を見てくださった皆様、
"莉犬くん"、親友のAちゃん。
本当に、ありがとう。
変声機を通していても、自分の声に感情がこもる。
むぅ
むぅ
支えているつもりが、支えられていて。
何気なく過ごしていた歌い手としての日々。
むぅ
むぅ
今いる皆の誰か1人が欠けても、
私はここに立てなかった。
その尊さを、今回の件を通して再確認したから。
むぅ
むぅ
いつも、見守ってくれて、
声を聞いてくれて、ありがとう。
これからは、守られるだけでなく。
誰かを守りながら、生きて行く。
むぅ
むぅ
ーこれからも、ついてきてくれますか?
これが、きっと。私が輝く為の『条件』。

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