第10話

Time limit.21
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2021/01/27 08:36


____火曜日




今日はいつもより遅めの起床で、学校にも遅く着いた





靴箱を開けると



[宮ツインズに関わるな]

とか

[死ね][消えろ][ビッチ]

などの紙切れ。



大体予想はつくものの、学校に漸く登校出来たのに

残り少ない命をこんな所で負ける訳には行かない



勿論いつも通りに私は侑くんと絡む



「チッ」



とすれ違いざまに聞こえる舌打ち。













初めてのイジメにため息は自然と出るもので


宮侑
宮侑
どうしたん…?
(なまえ)
あなた
?!いやっ、何もない!
宮侑
宮侑
また貧血か?
宮治
宮治
え?!あなた貧血なん?!



昼休み屋上なうです。



(なまえ)
あなた
いやいや、貧血は大丈夫!
角名倫太郎
角名倫太郎
あなたって貧血持ちなんだ。
俺がいつでもお姫様抱っこして保健室に運んであげるね
宮侑
宮侑
はぁ?!あかんに決まっとるやろ!
宮治
宮治
そうやそうや!角名が保健室とか言うと、どエロいから却下や!
角名倫太郎
角名倫太郎
2人して必死だね



いつも通りの皆を見ると「あ〜、心配ない」って
思えた。








宮治
宮治
なぁなぁ!あなた〜
(なまえ)
あなた
んー?


治はモグモグしながら、私の名を呼ぶ
宮治
宮治
今週土曜日空いてへん?
(なまえ)
あなた
え?あ〜……


チラッと侑くんを見てみればジッとこちらを見てる



(なまえ)
あなた
土曜日は空いてないんだよね……



そう言うと
宮治
宮治
土曜日"は"なんやな!分かった!
(なまえ)
あなた



意外とあっさり








昼休みが終わり、侑くんと結と教室へ向かう
途中の廊下


前からは昨日の女の子達



そして、すれ違いざまに

(なまえ)
あなた
オワッッッ



ドサッ


足を掛けられ、私は転けた

宮侑
宮侑
あなた?!大丈夫か?
(なまえ)
あなた
う、うん。
宮侑
宮侑
ほんまドジやな…



女の子達はクスクスと笑っている


銀島結
銀島結
お前ら今あなたの足引っ掛けたやろ




み、見てたんだ……
宮侑
宮侑
は?


侑くんは後ろを振り向き、女子達に近付く


「んな事する訳ないやん?!」

「銀島くんの見間違いやろ!」




びっくりするほど慌てた様子


そんな言っている女の子達に容赦なく侑くんは
宮侑
宮侑
こいつ俺の彼女やねん

え?




「え?」



いや、分かる。私も同じ事思った


宮侑
宮侑
次、手出してみぃ。シバキ回したるからな


ここまでドスの効いた声を初めて聞いた。



「ヒィッ」


この世の終わりかの様な顔で女の子達は逃げて行った


銀島結
銀島結
あなた、膝血出とる!



わぁ、本当だ…気付かなかった


(なまえ)
あなた
大丈夫、大丈夫!


そう言いながら立ち上がると


フワッと体が宙に浮いた。



(なまえ)
あなた
えっ……ちょっ
宮侑
宮侑
姫さん抱っこは彼氏の役目やしな。
角名にやられても困んねん。
銀島、先生に保健室って言うとってや!
銀島結
銀島結
お、おんっ




侑くんは稲荷崎高校のアイドルでファンも多い


そんな人が女をお姫様抱っこしてれば




「きゃあぁあああぁああああぁああ!!」




なんて悲鳴が響き渡りますよね。





そんな事侑くんは気にせずスタスタと歩き
すぐ保健室に着いた…


(なまえ)
あなた
お、降ろして…
宮侑
宮侑
おん。



ゆっくり降ろされ、椅子に座る
宮侑
宮侑
先生おらんな〜




つまり、ここには侑くんと私の2人きりで…



宮侑
宮侑
傷見せてみ


血が出ている足を差し出せば

宮侑
宮侑
思っとったんやけど。
あなたって細いよな。いや、細すぎんねん
(なまえ)
あなた
食べて太るタイプじゃないし、栄養管理されてるからな〜
宮侑
宮侑
栄養管理?
(なまえ)
あなた
うん。でも、基本的にお肉は食べてるよ?
宮侑
宮侑
ほーん。あ、染みるで


そう言われたが、時すでに遅し



(なまえ)
あなた
イッッ……




侑くんってホントめちゃくちゃだ!!!


宮侑
宮侑
染みる言うたやん
(なまえ)
あなた
言ったと同時にするものじゃありませんっ!
宮侑
宮侑
ふはっ、すまんすまん!



笑った……この人笑いやがったあ……


(なまえ)
あなた
ん、許す…




手当てをしてもらい、教室に帰ろうとした時











____『俺もあなたが好きかもしれん。』






耳を疑った…。








(なまえ)
あなた
ありがとう。




それしか言えなかった。







そして、会話は不思議としなかったし、放課後も
バレーを見に行こうと思えなかった…








この先、生きていけない私なんかに好意を持たれても




自分勝手な私をどうか許して欲しい…






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