_____月曜日【侑side】
彼女の葬式は友達という友達はおらんくて
大人ばかりで。
燃えて灰になる彼女を俺は見る事が出来んかった
葬式が無事終わり、あなたのオトンもオカンも
1度も涙を見せんかった。
きっとあなたの強い精神はこの両親のを受け継いどるってことが分かる。
お母さん『侑くん、本当に最後までありがとう。後ね渡したい物があるのよ。』
そう言って、手紙と何か入っている袋。
お母さん『あの子がね、春高行く前に見てって』
ほんまアイツは……
震えた声で言うと
『貴方と出会えた娘は今までで1番輝いていたわ。』
『本当にありがとう。』
あなたはほんまに輝いとってな…
その姿は余りにも美しくて、眩しかった
初めて会った日。
俺は「こんな奴いたか?」ぐらいにしか思っとらんかったし
北さんが手を差し伸べた時も
「あかん!北さんに惚れてまう!」って正直
焦ってもうた。
今思えば俺も一目惚れしとったんやなって理解する
あなたに出会えて幸せやったよ。
どうか安らかに。
思い出をありがとう。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!