___月曜日.侑side
朝練やから俺らバレー部は朝が早い
けど、俺よりも早く教室に居る彼女。
あなたは窓の外を見ながら、両手を合わせ握り締めてる
そして風が吹いた瞬間見える彼女の横顔
そして、ハッキリとは見えんかったけど
目からは涙が流れとった。
気まずくなるし、少し時間を見計らい
彼女が席に着いた時に教室の中へ
___ガラガラ
先程の彼女はもう居らんかった。
足を左右にユラユラ揺らしてニコニコしてる
俺もいつも通りに接した
俺のポジションを覚えてくれとるのが嬉しい。
ん?俺今嬉しい思うた?
なんで神様なんや……?
もっと他にあるやろ?!
そこまで言われたら流石の俺やって照れる
シーンとなる空気
忘れとった……。
今週オフあるし、デート誘おうかと思っとったんに
なんて考えてると
確かに聞こえた彼女の呟き
あなたの顔を見れば、寂しそうに笑う
___________________________あなたside
彼の言葉が上手く聞き取れない。
てか、なんでキレ気味?!
ビックリしすぎて大声出しちゃったッッ
グッと私の口元に侑くんの手。
そして私の唇が触れる
喋れない私はうんっと言う代わりに「ん!」と答える
頷くと侑くんの手が離れる
笑うと彼も笑った
なんて言いながら
そんな会話をして、侑くんは「やばっ!」と言って
体育館へ行った。
今日は体調がいいらしい。
心臓も正常。
具合も悪くはならない。
そして
「なぁ。ちょっとええか?」
「そうや。あんたや」
昼休み、全く知らない女の子5人に呼び出された
人気のない使われていない教室。
「あんた宮ツインズとエラい仲良しよな」
それがどうしたと言うのだ。
「学校1年も休んでてひょっこり来たかと思えばなんやねん。」
「侑くん、治くんと仲良うすんのやめてや」
「なんでって頭湧いてんのちゃう?」
「私らやって仲良うなりたいんやで?!」
「なのに自分はなんやねん!」
ド正論を並べると
「ッ!!生意気やねんっ!!」
ドンッ
思いっきり突き飛ばされ
「あんた病気なんやろ?」
「なんの病気か知らへんけどさっさと消えろや」
「どうせ精神病とかやろw」
「それともあれか?同情して貰ったんとちゃう?w」
「不登校は一生不登校でいろや。」
なんも知らないくせに。
____ガラガラ
『何やっとるん』
「えっ?!いやっ…これはっ……!」
「ちゃ、ちゃいますっ!!」
「行こやっ…」
そう言って
女の子達は教室から逃げるように出て行こうとする
なんて北さんは大きい声で言うと
女の子達は涙を浮かべて私を睨み付け出ていった
スっと私に手を差し伸べてくれた
その手を掴み
なんて笑うと
この言葉は私の心に深く突き刺さった
そして、北さんの言い方はあの女の子達の言った
言葉を聞いていたんだろうなと確信した。
放課後はいつもの様に体育館へ行き
治と倫太郎に絡まれながらも
楽しく見学をした。
そして明日から虐められるなんて思いもしなかった
▷▶︎▷▶︎NEXT
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。