第36話

DAY13
644
2021/01/05 15:52
北斗side

俺は昨日、あなたと一緒に帰った。

珍しく向こうから帰ろうって誘ってくれて…
話あるからって…

だいたい想像は付いてた。
あと、、、。







京本が、あなたの名前を呼びそうになってたって事も気づいてた。


俺だってあなたと帰りたいから、京本の声は聞こえないふりをした。

ごめんな、京本。
でも、好きな人のことになると俺余裕ないから。
〜昨日の帰り道〜
あなた
あなた
北斗くん!
話したいことあるから一緒帰ろう!
北斗
北斗
お、おう、
カラオケから出てきたみんなにまた明日!とだけ伝えて俺たちは先に帰った。
あなた
あなた
北斗
北斗
少しの間無言が続きながらも歩いた。

横を通る俺たちと同い年くらいの人達がジロジロと見てくる。

俺たちって、周りから見ればカップルに見えるのかな??

そんなことを考えているとちょっと嬉しくなった。
あなたには絶対言わないけど笑笑
あなた
あなた
ねぇ、北斗くん
あなた
あなた
ありがとう
嫌な予感がした。
北斗
北斗
は?なにがだよ
あなた
あなた
さっき、話し聞いてくれて。
北斗
北斗
別に…
あなた
あなた
嬉しかったよ、北斗くんが初めて俺も見てほしいって言ってくれた時も
北斗
北斗
あなた
あなた
諦めないって言ってくれた時も
北斗
北斗
うん。
うなずいたり、あいづちしか打てなかった。
少しでも言葉を出すと泣きそうだから。

だって、振られるって分かってるもん
あなた
あなた
でもね、
あなた
あなた
このまま、ハッキリさせないのも北斗くんに悪いから
北斗
北斗
いやだ。
あなた
あなた
え?
は、俺何言ってるんだろ。
やべぇ、泣きそう
泣きそうなのに、こらえて声を出す
北斗
北斗
分かってるよ…
あなた
あなた
あなた
あなた
ごめんね。
北斗
北斗
全然。話し遮ってごめん。
ちゃんと聞かせて…
あー、俺の恋、終わっちゃうんだな。
あなた
あなた
うん。ありがとう…
あなた
あなた
好きだって言ってくれたのは本当に嬉しかった。
あなた
あなた
北斗くんを好きになれば絶対幸せだろうなって
何度も考えた。
あなた
あなた
だけど、やっぱり忘れられないひとがいて
北斗
北斗
うん.
あなた
あなた
好きな人がいるの。だから、
ごめんなさい。北斗くんの気持ちには応えられない
北斗
北斗
うん。ありがとう
ちゃんと考えてくれて、伝えてくれて、
あなた
あなた
待たせちゃってごめんね
あなた
あなた
私の事は諦めt
北斗
北斗
諦めないよ
北斗
北斗
あなたが誰を好きだろうと俺の気持ちは変わらない。
北斗
北斗
あなたは俺に諦めて欲しい?
あなた
あなた
…うん。
北斗
北斗
そっか…理由聞いてもいい?
あなた
あなた
このまま諦めてくれなかったら、
北斗くんを傷つけてしまう…
あなた
あなた
それに、私なんかじゃなくて、ほかに良い人いる
と思うの
北斗
北斗
…うんっ
なんでだよ、このタイミングで泣いたら、
俺本当にだせぇよ、
泣くな、俺。





本人の前だから口にしないけど、
あなた以上に、好きな人なんてできる気がしねぇよ
北斗
北斗
分かったっ
泣いてるのを誤魔化したくて、いつもより元気そうな声で言った。

本当は元気でもないのに
あなた
あなた
最低だよね、本当ごめん
北斗
北斗
全然!そんな事ない…
北斗
北斗
わかった。ちゃんと諦める。
自分自身に言い聞かせるように話す
あなた
あなた
ありがと
北斗
北斗
そのかわり、お願い事がある
あなた
あなた
ん?お願いごと?
北斗
北斗
俺のこと、北斗くんじゃなくて、
呼び捨てで呼んで。北斗って、
北斗
北斗
これが最後の願いで、
俺があなたを諦める条件
あなた
あなた
…北斗くん。(泣
あなたの中では少しはかっこいいままの俺でいれたかな?
北斗
北斗
何泣いてんだよ
あなた
あなた
だって、優しすぎるよ。
それが条件だなんて、
北斗
北斗
俺にとっては最高の条件なんだよ笑笑
あなた
あなた
そっか笑笑
あなた
あなた
わかった、北斗くんのお願いごと叶えさせてもらいます笑笑
北斗
北斗
あ、北斗くん、?
あなた
あなた
あ、北斗だね笑笑
北斗
北斗
ゆっくりでいいから、
あなた
あなた
ありがとう。
そう言って俺はあなたを家まで送り届けた。
帰り道、ひとりでガチ泣きしたのは誰にも言わない。
〜学校に戻ります〜
樹
おはよ!北斗!
北斗
北斗
おはよ
樹
メガネなんてかけてどーした!
樹
いつにも増して、女子がうるさいと思ったら
目が腫れてるのを誤魔化したくて、今日はメガネをかけてきた
北斗
北斗
メガネかけたからってうるさくはなんねーよ
樹
え、モテてること気づいてないの?(ボソ
北斗
北斗
ん?なんかいった?
樹
なーんも言ってねぇよ
北斗
北斗
ふーん、なら良いけど
樹
こいつもだいぶ鈍感だな(ボソ
クラスの女子ほとんどお前狙ってんのに(ボソ
北斗
北斗
あ、そーだ樹
樹
なんだよ
北斗
北斗
俺、あなたに振られたから
樹
諦めるのか?
北斗
北斗
しょーがねーよ。諦めてくれってお願いまでされたら
断れないよ。
樹
そっか。よく頑張ったな
北斗
北斗
ありがとう。
そんな感じで俺の1日は始まった。

きっと今日もダラダラと時間が流れていくんだろうな
















そう思ってた。

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