マサイside
授業終了のチャイムが鳴り響く
これでやっと帰れる〜
ふと、幼なじみで親友のぺけを見る
ぺけは誰とでも仲が良くいろんな人と話してる
最近、ぺけが他の人と話してると胸が針に刺されたみたいに苦しい
なんでだろ。。。
ぺけが俺のとこに来て話しかけてきた
終礼が終わり、帰る支度をして、机に突っ伏してぺけを待つ
ぺけ以外と話すの苦手だからぺけがいない時は大体こうしてる
声をかけられて顔を上げると、クラスの人気者の女の子がいた
周りには、みんな部活に行ったのか俺とその子以外誰もいなかった
突然の告白に驚きすぎてどうして良いかわからない
本当のことだ
嘘ついて付き合うのは、いつかこの子が傷つくからできない
急に女の子は豹変して俺を床に押し倒した
この子、狂ってる。。。
女の子は俺の服を脱がそうとする
怖くて動けない
誰か、助けて。。。ぺけ。。。
すると、誰かが女の子を突き飛ばした
ぺけが俺の傍に駆け寄ってくる
ぺけが女の子に掴みかかろうとしたから、慌てて腕を掴んで止めた
俺は鞄を持って、ぺけと学校をあとにした
並んで歩く帰り道
いつもなら他愛無い話をして笑い合えるのに、今日に限ってはお互い無言
迷惑かけちゃったな
せめて謝らないと
すると、急にぺけに抱きしめられた
ぺけの顔を見ると泣いていた
昔、俺がいじめられて泣いてた時にぺけに助けられたことがある
あの日からぺけは俺にとって太陽だった
そのぺけが今泣いている
なら俺は。。。
そう言いながら背中をさすった
ぺけは俺の両手を掴んで真っ直ぐに俺の目を見た
あぁ、俺のぺけに対して向けてた気持ちって好きってことだったのかな
どんな時でも傍にいてほしくて、ぺけが他の誰かといると少しチクッと痛かったこの気持ちは。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!