第94話

ダマモト 学パロ
1,453
2021/09/19 05:47
モトキside
ダーマ
ダーマ
モトキー帰ろうぜー
モトキ
モトキ
はいはーい
そう言いながらカバンに教科書を詰め、帰る支度をする
モトキ
モトキ
遅くなってごめん
ダーマ
ダーマ
いいよ、別に
二人で教室を出て、帰り道を歩く
他愛もない話をしながら、高鳴る鼓動を悟られないように必死で笑顔を取り繕う
なぜなら俺はダーマが好きだから
小さい時からいつも一緒で、何かあるとダーマは俺のことを守ってくれていた
そんなダーマが俺は大好きで、いつの間にかその好きが恋愛的な意味になっていた
モトキ
モトキ
へっ、くしょん!
ダーマ
ダーマ
風邪か?
大丈夫?
モトキ
モトキ
ちょっと寒くて
もうすぐ冬になるんかな〜
最近寒くなってきたのに薄着できちゃったなあ
まあ家に帰るだけだし、大丈夫でしょ
なんんて思っていると、首元がふわっと暖かくなった
ダーマ
ダーマ
これ、巻いとけよ
ダーマが自分のマフラーを俺に巻いてくれたのだ
…なんか、いい匂いがする
ダーマの匂いかな
モトキ
モトキ
ありがと
心臓がうるさい
そんなにならないでよ、ダーマにバレちゃうよ
ダーマ
ダーマ
モトキ…?
なんで泣いてんだよ!?
気づけば、涙があふれていた
何してんだよ、俺
もう隠し切れないじゃんか
俺じゃダメってわかってるんだよ
ダーマが好きなのはかわいい女の子で、男の俺なんかじゃない
わかってるのに、なんで諦められないんだよ…
ダーマ
ダーマ
ったく、しょうがねえな
するとダーマは俺のことを抱きしめてきた
何が起こったのか、頭が混乱して涙が引っ込んでしまった
モトキ
モトキ
ダーマ、なんで…?
ダーマ
ダーマ
好きな子が泣いてたら、なんとかしたいって思うだろ
モトキ
モトキ
え?
今なんて言った?
好きな人って、俺のこと?
ダーマ
ダーマ
あーこんな時に言うつもりじゃなかったのになあ
モトキ
モトキ
あの、ダーマ…?
ダーマ
ダーマ
…俺さ、お前のこと好きだよ
モトキ
モトキ
そう、なの?
ダーマ
ダーマ
おう
モトキ
モトキ
そ、そっか…
ダーマ
ダーマ
お前はどうなの?
モトキ
モトキ
俺は…
俺の気持ちを打ち明けてもいいのだろうか?
そんなことをして、ダーマが困ったりしないだろうか?
そんな不安が頭をよぎったけど、結局この言葉しか出てこなかった
モトキ
モトキ
好きだよ
今度は気持ちが溢れ出して涙が出た
もう堰き止められないくらい好きが溢れ出したんだ
ダーマ
ダーマ
もー泣くなよ
モトキ
モトキ
ごめっ、なんか、止まんなくて
ダーマ
ダーマ
そんなに泣いたら可愛い顔台無しだろーが
モトキ
モトキ
可愛く、ないし
ダーマ
ダーマ
可愛いんだよ、ばーか!
そう言ってダーマは俺にデコピンしてきた
モトキ
モトキ
いったあ
ひでーよ、痛いじゃんか!
ダーマ
ダーマ
デコピンしたんだからな〜
モトキ
モトキ
もー!!
話の内容があまりにもくだらなくて、つい笑ってしまった
ダーマ
ダーマ
やっと笑ったな
モトキ
モトキ
ダーマだって笑ってんじゃん
ダーマ
ダーマ
まあな
…なあ、モトキ
俺と付き合ってくれないか?
モトキ
モトキ
…いいよ、もちろん!
こうして俺たちは、付き合いことになった
ダーマを好きでいて、諦めなくてよかった
これからもずっとそばにいてね、ダーマ

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