2月26日。
【雄英高等学校 入学試験会場】
と書かれた門をくぐり中へ。
何やら微笑ましい会話をしとった。
受験票を見直し、少し緊張しながら説明会場へと足を運んだ。
席に着いてすぐ、ウチは隣を見た。
左隣の男は何やらイライラしてる模様。
右隣の子は女の子でめちゃくちゃ緊張してて話せる状況ちゃうかった。
──── シィィィィン。
こんなテンション受験生がついてけるわけないやんw
しばらく説明を聞いて、バスで演習会場Bに移動。
演習会場は街のような……つか、これ…もぉ街みたいなもんやろ、
ウチは少し驚きながらも軽くストレッチを始める。
プレゼント・マイク《はい!スタートー!!!!》
あ、もぉスタート?
おっしゃ一番乗り〜。
ウチはみんなより1歩…いや5歩ぐらい先に踏み出した。
走っとったら早速、仮想ヴィランがウチの目の前に。
こいつ…"目"ぇどこや。
ん〜…まぁとりまこの辺におっても後ろのヤツらが倒してまうよな。
ならちょっと離れたとこに行こか。
その場から離れ、仮想ヴィランを1人で次々と倒してく。
─── バキバキッ…ドゴッ…
─── バキバキバキッ……ドンッ
唸り声が聞こえ後ろ振り返れば何人かおって、その中の数人が倒れ込んでた。
─── バンッ……バキバキ…
今んで3…7やな。
残念ながらウチの“個性”の内の1個は戦える系のとちゃうねんなぁ。
─── ガタガタガタガガタ…
地響きのような音が鳴ったと同時にどデカい仮想ヴィランが出てきた。
プレゼント・マイク《残り2分切ったぜーー!!!》
お……2分切ったか。
にしてもあのクソでかいヴィラン…
オトン「ッ"………んや、大丈夫やから。」
助け ______ ダッッ!!
1歩踏み出した瞬間、今朝茶髪の子と話しとったあの緑髪の子が飛び出した。
煙の中から、飛び出した彼は…このにおる受験生の誰よりもヒーローのようで。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!