第142話

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2,039
2021/04/01 03:24
ジミンが行ってしまい、1人取り残された階段の踊り場










ジミンとのこの焦れったいような微妙な関係










私の胸の中でモヤモヤとした不安は、この距離のせいで増加していく










私も帰ろうと思って、そのまま階段を降りようとする









すると、踊り場から何かが震えるような音が聞こえた









振り返ってみれば、ジミンのスマホが落ちてる










電話だ










スマホの画面には《ナンヒ》の文字










ナンヒ……?










え、明らかに女の子の名前










浮気…!?










いや、ジミンに限ってそんなことはないだろう










信じたいけど、心のどこかで"浮気なのかな?"そう思ってしまう自分がいる










とりあえず、スマホを届けるため急いで階段を降りていくジミンを追いかける










昇降口まで行くとジミンの姿が見えて声をかけようと口を開く










しかし










??
ジミンせんぱ〜い!帰っちゃダメですよぉ






げっ、ソアちゃん……






ソア
ソア
文化祭まであんまり日にちないんですからぁ〜



相変わらず可愛い笑顔をジミンに振りまいている




ジミン
ジミン
悪い。今日はちょっと人に会いに行く用事があるから……
ソア
ソア
えぇ〜、それって、女の人ですかぁ〜?ㅎ




冗談っぽく尋ねるソアちゃんだけど、口調とは裏腹にその目は真剣だ





ジミン
ジミン
あー、まぁㅎ




女の人に、会いに……










そう聞いてしまった私の頭の中には"ナンヒ"、その名前が浮かび上がった

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