なんとなく、顔を合わせずらい……
いつの間にジミンに連絡したんだろう
ユンさんってやっぱりすごい……
当たりを見渡すがあの人の姿はない
そういえば、スーツ着てた
だとしたら、お仕事の邪魔しちゃったかもしれない
今度謝らなきゃな。あと、お礼も……
困ったようにそう言うジミンのその表情は彼の本当の息子のようだった
きっとユンさんにそう言われたんだろう
だけど、私はそれを断った
今の私は、ジミンとは一緒にいられない
ユンさんは、"後悔のないように"と言うけど、
後悔をしないようにジミンに告白ひたところで、それはジミンを苦しめるだけだ
きっと、ジミンにとって私は、告白をされて一番困る相手
それに気づいて一緒にいられるほど、私は強くなかった
そんな風に優しくしてくれるジミンをどこか憎く思えた私は最低なヤツだ
そのまま家に帰り、すぐにお風呂に入った
心地いいお湯につかりながら、ジミンのことをぼんやりと考えていた
そしたら、なんだか涙が出てきて止まらなくなった
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。