申し訳ない気持ちと、照れくさい気持ち
そう言って、私のフォローをする
どこまでも優しくて、その分私の胸のドキドキは増していった
こうしていろいろ話しているうちにいつの間にか文化祭の終わりを告げる放送が流れ始めていた
確かに、明日も文化祭はあるけど
"恋人ごっこ"の時は、学校のイベントは一緒にって決めていた
だけど、もう"恋人ごっこ"じゃない
断られたらどうしようとか、少し不安に思いながらそう尋ねた
すると
サラッと答えられて、またドキドキしてしまう
本当に私はジミンと恋人になったんだと、実感した
だから
そう言って差し出された大きな手を私は戸惑うことなく
握ることができたのだった
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。