グクside___
4月
生物部への入部届けを出しに行こうと職員室に向かって廊下を歩いていた時
俺はヌナとぶつかった
その時話したのはその二文字だけ
後日、入部の歓迎会が行われるらしく生物室に向かった
あ、あの人……
ヌナが生物室に入っていった
あの人も生物部なんだ……意外
そんなことを思いながらも俺も生物室に入る
ここの部員はほぼ幽霊部員らしく、特に活動はしてないんだとか
最初はそれに不満を持ったけど生物室にある器具を自由に使っていいとの事で俺は口を挟まなかった
変な人
これが最初のヌナの印象
初対面の後輩にちゃん付けって、、だいぶ変わってる
でも、今までろくな女にしか会わなかった俺には新鮮に感じて
この人とならやっていける
そう思った
この時から"先輩をからかうんじゃないの!"は口癖だったみたいだ
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。