第10話

9.
454
2022/01/09 09:04
鈴井 side




はぁはぁはぁはぁ



バンッ__。



























看「明日、検査あるの忘れてないよね?」


『、あれ?そうだっけ?』


看「なぁに、とぼけてんの。」


『やっぱ、バレたかぁ…。』


『はいはい、忘れてませんよぉーだ。』




そう返せば、看護師さんである新井さんは、呆れた顔してため息をついた。











新井さんは、小さい頃から私の面倒を見てくれていた。
そんなこともあって、新井さんという存在がほぼお母さん状態になってきている。


そんな新井さんを困らせてるのも分かってる。


後で戻ったら、きっと鬼の顔をされて出迎えられるんだろうなぁ、なんて予想がつく。







でも、嫌なものは嫌なんだ。




すぐ側にある梯子で、塔屋の上に登った。


そして、少し乱れた息を整えるように


深く深呼吸をして、大の字になって転がった。




『外に出ることも、屋上からの外の景色を見ることは出来るのに…。』



なんで、…自分だけ外に出ることができないんだろ。


一度瞬きをすれば、目からは一粒涙がこぼれていた。









ガチャン___




『え、普通に鍵空いてるやん。』




『すご、。笑』




ガサガサという、袋の音がして、やっと、誰かがいることに気がついた。


先生とかだったらどうしよう…




顔を覗かせていいのか分からなかった。


でも、誰なのか気になって体がうずうずした。






『…どちら様?』




ゆっくりと、見下ろすと


見たことない男の人が、唖然とこちらを見つめていた。












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