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第2話

Pack your ideals
「ね、それでさ、阿部ちゃん先生が「んふ、俺も好きだよ」とか言ってたの。ガチリアコじゃない!?佐久間はどう思う〜?」

この様な質問を受けるのも何回目だろう。彼女は俺の幼馴染。年少の時に保育園で出会い高校生まで続いていて所謂腐れ縁、だと思う。そんな俺も腐れ縁とか言っているが何か一線を超えた熱情を抱いている。この感情に気づいたのはつい最近。彼女の大好きな"阿部ちゃん先生"に聞いたらそれは恋じゃない?って。もうなんだろうね、彼に苛立ちを覚えてもしょうが無いのについ溜息としてしまう。

「うーん、確かに。阿部ちゃんガチ恋勢作りすぎだからな〜この佐久間さんに少しぐらい分けてくれてもいいのにね、にゃは」

いつも通りの笑いを交えた返事をする。言ってる居ることはあながち間違ってはいない。先生の事好きな人なんて幾らでも居るんだからその中の1人ぐらい、俺にくれても良いのにね。そんな他愛もない会話を続けていた環境は彼によって少し変わった。
「〜ッ、な"んな"のよ"ぉッッ、好きっで言っでくれだのにぃ!それもうぞって言うの"!?こん"な"に悩ましどいで!うっざいな"ぁ!!」

隣の腐れ縁とやらの彼女は泣き叫ぶ。それもこれも全てあの彼女が大好きな、いや、大好き"だった"教師のせいだ。理由は簡単。彼は結婚していてしかも子供持ち。それを発表したら彼女は家に帰るなり泣き叫んだ。流石に家が隣の俺にまで声が届いたので心配をし、家に押しかけたらこのザマだ。取り敢えず彼女の泣いてる姿は見たくないし、反対隣の人から苦情が来るのも嫌なので彼女を宥める。

「ほら、落ち着いて。ここには阿部ちゃんも居ないから、俺しか居ないからね。皆お前が頑張ってたのは知ってるから、ほら。」

そう言って手を持つ。なんかプロポーズみたいで1人ドキドキした。こんな直ぐに反応してしまう俺は彼女居ない歴=年齢ですよっと。いつもなら拒否をするが今日は泣いて疲れたのか汐らしく、素直だった。

「ー、ごめんね、佐久間。こんなに泣いちゃって。迷惑だったよね、ごめん。もう帰っていいよ」

荒い息を整えてやっとの思いで吐いたのはこの一言だった。違う。違う、俺が欲しかったのはこんな言葉じゃないのに。俺はまだここに居ることを伝えれば彼女は黙って了承を伝え静かに額を拭う。

その姿は言って良いのか分からないが、とても綺麗だった。触れたらすぐ消えてしまいそう。嗚呼、なんで俺じゃ無いんだろう。俺だったら世界一幸せに出来るのに。なんで、何でなんだろうなぁ…… 自らの嘆きに涙が出そうになる。泣くのは彼女が最後が良かったのに。こんな姿見られたくないのになぁ。すると彼女は自己解釈をしこう呟いた。

「私はと一緒に泣いてくれてありがとう、佐久間が彼氏だったら良かったのになぁ、」

俺もそうが良かったよ。そう言おうとしたが胸に押し込めて瞳から落ちた雫を綺麗に拾い上げた。