なかなか立ち上がれない私を見て

            スビンくんは困ったように眉を下げた.

                                                           









            スビンくんはハンカチを取り出して
            ナイフを拾い上げると  ,  


            回しながらじっくりと眺めた

             

            ハンカチごとナイフを奪って素早くポケットに入れた

 
            力の抜けた足を何とか奮い立たせ,

            即座にその場から立ち去った









           スビンくんも殺されるかもしれないから

           テヒョンの存在を絶対に言ってはいけないんだ.





          









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       🐇  side .







           あなたさんは慌てて去って行った








           見つけた時,まるで何かに怯えるようだった.





          だけどこの女子トイレから誰も出て来なかったし  
          人気も無かった.





          だとしたらあなた先輩は  幽霊" を見たのかもしれない


          

            ここの女子トイレはどうもおかしい.

            一見 シーンとしたトイレだが










           風も吹いてないのに

          トイレのドアが少しだけ開いたり





          湿気も無いのに鏡が所々曇っている気がする.










          それに掃除用具はどうして出しっぱなしなんだろう

          この会社には専属の掃除員が居る








         その掃除員の方以外掃除用具を触る事なんてあるのか





         


          

           

           それにあなた先輩から黒いモヤモヤが見えた

           この現象は ,  
           幽霊がそこに居るか  ,  去った後だったりする.

           この低い男の人の声は  、     

           奥のトイレの個室の中から聞こえる   .

           

            この人、ナイフを自分の物と認めた？

            あなた先輩と何か関係がありそうだ  .

            僕には霊感があるんだ

            この人の姿はきっと僕には見えるはず。

            
            

           敢えて   行く  " と言わず、

           声のする個室のドアを開けた

            ここに居るはずなのに  ,   姿が見られなかった

            僕の気配を感じて逃げたようだ.

                                                               

             返答がない  ,   それと同時に気配も無くなった











           ただ一つ分かったことは  ,  

           あなた先輩が危険だ  "  って事だ













           床に落ちていたナイフ   "   
           怯えていたあなた先輩  "




           先輩が居なくなった後も気配は続いていたし








          元からあの男が居たってことだ
          








          しかし他の幽霊もいたという可能性もある








         だけどこのタイミングであの 忠告 "  だなんて






        僕とあなた先輩に関係があるから

        そう言ったんだろう

         先輩をこのまま放っておくわけにはいかない

         取り返しのつかない事になる前に  ,  救い出そう










        
        霊感がある僕にはきっと何か出来るはずだ.