急に顔を近づけてそう言うもんだから
視界がテヒョンでいっぱいになる
触れられないから
テヒョンを押し退けることも出来ないんだ.
昼休みは約1時間 ,
スマホの時計をこっそり確認すると
不運な事にまだ12時40分を指していた
テヒョンには悪いと思ってる
でもあの時のテヒョンを好きな気持ちはもう無いんだ
そう言えば、分かってくれる ??
テヒョンは私から離れると , 立ち上がった
諦めてくれたかな "
なんて思った私がバカだったね
見上げると目の前に立つテヒョンは
人間の姿で , 私にナイフを向けていた.
1歩ずつ近付いてくるテヒョンに
少しずつ後ずさる私
急に顔を歪めてナイフを下ろすテヒョン
もしかして今、何かを感じ取った ??
そう言ってテヒョンは一瞬で私の前から消え ,
ナイフだけが カシャン" と床に落ちた
その直後、トイレの外から
誰かの足音と私の名を呼ぶ声が聞こえてきた
私は必死にそう叫んでいた _
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。