試合終了の笛がなり、急いで下に降りると、体育館から試合終わりのみんなが出てきた。
あなた「お疲れ様でしたっ」
澤村「!あなた!応援ありがとな。ちゃんと聞こえたぞっ」
駆け寄ると、にこにこしながら澤村さんが頭に手を置き、反時計回りにわしゃわしゃと髪を撫で回した。
しばらく歩くと、西谷さんが「ああっ」と声を上げた。
西谷「すんませんっ!忘れ物したんで取ってきます!!先行っててくださいっ」
ダダっと掛けて行った西谷さんを見ながら少し心配そうな顔をする澤村先輩に、「着いていってきます!」と伝え、西谷さんの背中を追った。
_____つもりだった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!