第140話

ブレーカー
4,203
2021/03/27 04:00



夜久「あなた、雨も雷も弱まってきたけど……」


あなた「、もう大丈夫です…ありがとうございま「上がったー!……え暗くね?」」


思春期の女の子の部屋にノックもせず勢いよく入ってくる花巻貴大(17)。


お風呂上がりのほかほかした空気とともに入ってきた兄に驚いて、バッと夜久さんから離れる。


夜久「…は、なんでそっち電気ついてんだよ?」


花巻「いや逆になんでこっちついてねぇの。」


リモコンを手に取って兄が何度かスイッチを押してみるも部屋は暗いまま。父を呼んでみてもらうことに。


父「あー…一部屋ここだけブレーカー落ちてるなぁ。この部屋の電気の使いすぎとかじゃ?」


確かにさっき……スマホの充電、ゲームの充電、クーラー、部屋の電気…などなど結構電気を使っていた。


父「なおすのは明日になると思うから……今日は貴大の部屋で寝るか?衛輔くんも煌くんも一緒に…」


煌「いや、僕は遠慮しときますよ。お年頃の高校生の中に1人成人済みが混ざるのも気まずいので、ね?」









煌さんがいたら確かに気まずいかもだけど……


お兄ちゃんの部屋に入ると、この3人での・・・・・・気まずい空気が流れる。


花巻「モリスケ君はどうぞベットをお使いください。俺は可愛い妹と布団敷いて寝るんでー」


夜久「いや余所者は床で布団敷いて寝るので十分なんで。」


あなた「、なら3人で床で寝ますか??」


いや狭くね?お前が縮こまればいいんだろうが!とまだうだうだと言い合いを続ける2人に若干呆れつつ、取り敢えず三人分の布団を並べる。


今度はどちらが私の隣で寝るかで揉め始めたので私が真ん中で寝る、と言うと一応収まった。


布団の上で先程のゲームの続きを始める。


花巻「おっしフルコン!」


あなた「ちょ、それ私の分でしょっ」


夜久「大人気ねーw」


花巻「まだ大人じゃねえよ」


あなた「…コントなの?」



ふたりのやり取りを軽く聞き流しながら少ないコインでガチャを回してみる。


あなた「…!待って待って見てみてこれっ!ヤバくない?!」


飛び跳ねるほど喜ぶ私を見て、夜久さんが私の画面を覗き込むと、「!すげぇっ」と言って目を輝かせる。


レアだ!ちょーレア!と、オンラインユーザーとのマルチプレイを楽しむ兄を背に2人で騒いでいると、不意にコツンと頭が触れた。


2人でひとつの画面を覗き込んでいたからか、随分距離が近くなっていた様だった。


突然の出来事に驚いて固まると、そのままぐりぐりと頭を押し付けられる。


あなた「ちょ、夜久さん?!


夜久「やっぱさっきの返事聞いてもいい?明日でもいいから…


さっきの……って、あれか。


返事くらいさせてよ、とか思ってたけど、いざして欲しいと言われるとなんて返せばいいのか分からない。










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変なとこで切ってごめんなさい🙏


誰かと推しを語りたい…

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