第45話

いない
11,668
2020/04/23 02:01
夜久side


夜久「…あなた?大丈夫か?」

さっきよりもっとふらつきが増したあなたに、心配で声をかけてみると弱々しく声が返ってきた。

あなた「夜久さん…大丈夫です…」

本当かよ。と思っていると、バタンッとあなたが倒れた。

夜久「大丈夫か?!おいっっ」

バタンッという音と俺の大声でなんだなんだとみんなが集まってきた。

声をかけても返事をせず、ぐったりと倒れたまま

どうしても、と言うのでしょうがなくリエーフと一緒にあなたを保健室に連れて行く。

養護教諭の先生に預かってもらい、体育館に戻った。

































やっぱ無理してたんだな___

合宿所に戻る前、あなたを迎えに保健室に行った。今度は黒尾と一緒に…



保健室に入ると青い顔をした先生と、誰もいないベッドのそばの机に刃の出たカッターが置いてあった。

そのカッターには、赤い血が着いていた。

先生「さっき会議があって帰ってきたら…」

黒尾「夜久、探しに行くぞ」

夜久「…おう」




みんなも呼んで、学校中探し回った。

途中で女子に会って聞いてみても知らない、と言う。

合宿所も探したが、どこにもいない。



ガタンッ

夜久「……今、そこから音しなかった?」

音がした教室は、資料室。

資料室と言っても物置のような部屋…

リエーフ「あなたー?!」







あなたside┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

あ…声が聞こえる……

返事、しなきゃ。ここから出られない…

なのに___声が出ない。力が入らなくて、何かの音も出せない。

「いない…?」「風の音とかじゃね?」

まずい…だんだんと足音が遠ざかっていく。

扉を叩いたら気づいて貰えるかな、、

扉に近づこうと、ぐっ、と足に力を込める


あなた「ぐ…っっ」

足に刃物か何かで傷をつけられているのはわかっていた。それも古傷の上から。

鋭い痛みが全身を襲う。





















なんでこんな所にいるのか分からないけど…

このまま、誰も助けに来なかったらどうしよう

滅多に使われない物置ってことは、誰も私のことなんか気づかないんじゃ……?

プリ小説オーディオドラマ