第118話

保健室
5,968
2020/10/31 22:06

あなた「ん………」


白い天井、白いカーテン、ベッドの横にちょこんと座り「あ、起きた」と声を出した夜久さん。


あなた「え、、夜久さん……なんで」


夜久「お前が急に倒れたから、審判役のチームの空いてる人があなたの世話役になってるんだよ。黒尾に聞けば熱中症かもって言ってたけど、大丈夫か?」


そうだ……私、確かふらふらしてて、、黒尾さんと研磨くんに声をかけられた辺りから何も覚えていない。


そんな私を……空いている人とはいえ、春高に向けての大事な時間を奪っているのは間違いない。


あなた「っ…すみません、今は大分良くなりました」


夜久「おい、いつもの元気さはどこに行ったんだよ」


夜久さんはそう言って苦笑すると、ぽんぽんと私の頭を撫でた。


あなた「だって……夜久さんたちの練習時間を…」
夜久「なーに変なこと気にしてんだよ」


そう言って夜久さんは私のおでこにデコピンすると、今度は私の頭をぐしゃぐしゃと撫でた。


夜久「いいか?お前は前にも倒れたことあるし、色々と心配だから、とりあえず寝てろ」


あなた「……はい ひゃっ、な、なんですかこれ…」


ピタッと乗った冷たい感触に思わず高い声がでる。


夜久「おい動くなって。まだ治ってねぇから。
水持ってきてやるから待ってろ」


出て行った夜久さんの後ろ姿を見ながら、音駒の守護神はお母さんみたいだな、なんてぽわぽわする頭で考えた。






微かに聞こえる体育館からの声や音。


熱い体。


冷たい熱さまシート。


誰かの優しい声。


「寝てる……よな?」




「__お前のこと、好きだから」


「お前の笑顔が大好き……だから、早く治せよ」


最後、頭にふわっと触れた手の感触は、優しくて温かくて、大きかった。



















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プロフィール見てくれた方は気づいたかもですが……長い間投稿できずにすみませんでした💦


言い訳っぽくなるんですけど、足怪我して毎日整骨院通いで時間なくて……


切り替えて頑張るので、これからもよろしくお願いします…っ

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