第84話

サプライズ
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2020/06/07 06:10
あなたside


『…いつかはアタック始めるから、覚悟しといてね』






缶のココアを貰ったあの日、別れ際に松川くんに言われた言葉が心に引っかかる。


どういう意味があるのか___



「…おーい、あなたー?」


あなた「わっ、すみません!」


「ぼーっとしてんなよ〜」と笑う菅原さんにもう一言謝り、
あなたside


『…いつかはアタック始めるから、覚悟しといてね』






缶のココアを貰ったあの日、別れ際に松川くんに言われた言葉が心に引っかかる。


どういう意味があるのか___



「…ーい、あなたー?」


あなた「わっ、すみません!」


「ぼーっとしてんなよ〜」と笑う菅原さんにもう再度謝り、ミーティングをする皆の真ん中にいる烏養さんの方を向き直った。




___そうだ。


明日から、IH県予選。


烏養「今日は、早く帰ってよく休めよ!」


「はい!」という返事の後の澤村さんの「よし、じゃあこれで__」という言葉を、ああっちょっと待って。という武田先生の声が遮った。


武田「もうひとつ、いいかな?マネージャーの二人から」


不思議そうな顔をするみんなに、多少緊張しながらも「激励とか…そういうの、得意じゃないので……」という清水先輩の言葉の後、準備に走った。



バサッ


「「せーのっ」」という声の後、黒い布を体育館2階の手摺に被せる。





───飛べ───




そう書かれた、烏らしい黒の横断幕。


みんなから歓喜の声が上がった。


菅原「こんなのあったんだ…!」


清水「掃除してたら見つけたから、あなたちゃんに手伝ってもらって綺麗にした…」


が…と呟いた後の、「……頑張れ」という清子さんの言葉に、皆大袈裟すぎるほどに喜んでいた。





サプライズ大成功、?

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