NO side.
上を見上げると真っ暗で 。
前を見るとキラキラで 。
下を見ると自分が惨めになる 。
夜の繁華街 。そこには1人の男がいた 。
「 … なんか面白いこと起きひんかなぁ 、」
彼は職業柄こんなところにいてはいけない 。
けれど毎日同じ事は飽きてしまったのだ 。
頑張って踊って歌ってボケても売れない 。
そんな生活に誰が満足するのだろう 。
" 破天荒 " を求めに彼はここへ来た 。
そんな彼に忍び寄る 、1人の女 。
『 … おにーさん 、なにしてんの?』
「 なにって … ボーッとしとる 」
『 ……… へえ 』
「 君は?こんな時間に
女の子が1人やと危ないやろ 」
『 私は大丈夫だよ 。この近くに住んでるもん 』
「 ……… 君 、標準語なんやな 」
『 うん 、バリバリの東京生まれだからね 』
「 … すっごい高校生にしか見えへんのやけど
こんなところおってええん?」
『 えー 、高校生に見える?♡ 』
「 え 、逆にちゃうの?!」
『 あははっ 、!そう!当たりだよ!笑 』
「 あ 、やっぱそうなんや 」
『 まあ色々と事情があって
ここにいるんだけどね 。… おにーさんこそ 、
こんなところいて 、いいの?』
「 … 」
女の発言に男は少し戸惑った 。
この子は俺の存在を知ってるんやろうか 、と 。
売れてはいないものの雑誌やテレビ 、
コンサートには諸々出演しているのだから
ファンの1人や2人いてもおかしくない 。
彼女はこの男のファンなのだろうか?
『 ……… なんか変なこと思ってる?
私 、おにーさんのことは初めて見たけど 』
「 あっ 、そうなん 」
『 … ま 、変なこと忘れて遊ぼうよ 。
せっかく来たんだし 』
「 んー 、、、」
『 … 気持ちよくなりたくない?』
「 … 」
『 今日はお初サービスで
安くしとくからっ 。おいで!』
「 あ 、ちょ 、!」
彼女は彼の腕を引っ張り走りだした 。
楽しい夜は 、まだスタートしたばかりだ 。
夜の街は 、キラキラと輝いていた 。
……… 彼女の心とは違って 。
.
初めて18禁のマークをつけてしまいました 。
時々入る(かも)しれないという意味でつけました 。
そんなガンガン入れるつもりはないです 。
ただ内容はそういう系のお話だと思ってちょ 。
クズ女のお話だから気をつけてね〜!!!
ハッピーエンドにはするけどさ(
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!