第5話

2次元、拾いました♯one
343
2021/04/29 03:40
ライ
う“ぅ“ぅ“ぅ“…
ライ
う“わんっ…
あなた
よしよし、ごめんねぇ…
皆大好き(?)動物病院の帰りです。
ライ用のケージを買うまで、と貸してくれたケージの中で拗ねているライ。
信号待ちの時に中を伺うと、下がり眉のため拗ねている訳ではなく、罪悪感…なのだろうか。
そりゃそうだ、自分で言うのもなんだが、あんな状況からものの一日で至れり尽くせりなのである。
ライ
くぅん…
あなた
大丈夫、これからは私がライを絶対に幸せにするから!
湿った風が吹いてきたのでライも濡れたら寒いだろう、と早足で歩くことにする。
マンションが4ブロックほど先に見えたとき、ケージに雨粒の当たる音がした。
あなた
…!
時既に遅し、ざぁざぁと夕立に降られる。
ここで、すぐに隣のビルに入ればよかったのだ。
もう少しの距離だから、とケージを脇の下に抱え、マンションめがけて走り出した。

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