第13話

983
2020/11/09 16:13
4人そろっての夕食。


和やかにテレビを見ながら⋯⋯ってわけには、ユン家の場合、いかないんです。


席に着くなり、じいちゃんがニヤニヤしながら言ってきた。


ハラボジ
ハラボジ
そういえば、あなた、今日は霊を退治したようじゃな
U
えっ⋯⋯やっぱり知ってたんだ



じいちゃんには、言わなくても様々なことがバレる。


千里眼の持ち主だから、なんでもお見通し。


ちなみに、千里眼ってのは、目の前で起きてないことが見えたり、未来が見えたりする力。



予知能力、みたいなものかな。


そんなんだから、小さい頃から悪いことは出来なかった。


ハラボジ
ハラボジ
ほほっ。もちろんじゃ。それに、男にもバレておったな?
U
そこまで見てたの?



あたしはため息をつく。


ハラボジ
ハラボジ
じいちゃんには、わからんことはないぞ



笑いながらご飯を食べてる。


あたしが陰陽師であるように、家族も陰陽師だ。


うちでは、じいちゃんがなさ。お父さんがその次で、一番下にあたし。


お母さんは妖を見ることはできるんだけど、霊力はない。


うちの家系⋯⋯一族って言うのかな?


ユン一族は全国に住んでいて、正月と盆にはいっせいに集まるんだ。


アッパ
アッパ
あなた、男にもバレたって⋯⋯何もされなかったか?
U
へ? 何もされてないよ? ⋯⋯ってか、あたしみたいなのになんかする男の子なんていないよっ



あたしはお父さんに向かって反論する。


どうせ、あたしはブサイクですよーだ。


アッパ
アッパ
⋯⋯
ハラボジ
ハラボジ
⋯⋯
オンマ
オンマ
⋯⋯



あれ⋯⋯?


みんな、黙っちゃった。


U
お父さん、どうかしたの?



不思議に思って聞く。


アッパ
アッパ
いや⋯⋯なんでもない
U
あっ! バレた人にはちゃんと口止めしといたから、大丈夫だよ
アッパ
アッパ
⋯⋯そうか。 ⋯⋯ならいいんだ



何故か、悩むように手を顎にあててるお父さん。


オンマ
オンマ
ほら! ご飯、冷めちゃうわよ



お母さんはの一言で、また食べ始める。


3人の態度が気になったけど、それからは何も言われなかったので、何となくそのまんまにしてしまった。




















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