第16話

900
2020/11/15 08:03
えぇー、内容をまとめるとですね。


キムテヒョンって人は⋯⋯頭脳明晰で、成績は学年トップ。


運動神経も抜群。


完璧すぎるほどに容姿端麗。


おまけに性格も王子様みたいに優しくて、気が利く⋯⋯。





あれ?


昨日、そんなに優しかったっけ?


まぁ、昨日のことはともかく⋯⋯そんな彼がモテないわけもなく、毎日のように呼び出されて告白されてるそうな。


でも、どんなにカワイイ子や美人で有名な先輩の告白でも断るらしい。


勿体ない⋯⋯。


それだけ揃っていれば、よりどりみどりじゃんねぇ〜?


あ、すでに彼女いるとか?


それか⋯⋯アッチ系の人?


それにしても、ジユ⋯⋯くわしすぎない?


ま、まさか!


彼のこと好きだったりするのかな!?


そこで、聞いてみることにした。


U
ジユって、そのキム君が好きなの?
ジユ
ジユ
ううん、全然。タイプじゃないもん!
U
ふ〜ん⋯⋯



ジユにもタイプとかあったんだねぇ〜。


これまでよく告白されてきたのは知ってたけど⋯⋯聞いたことなかったなぁ。


彼についてかなりくわしいから、てっきり好きなのかと。


ジユ
ジユ
あんな王子様と関わりあったら、ファンクラブの女子から血祭りよっ!!
U
ふ、ファンクラブまであるの?
ジユ
ジユ
らしいよ、かなりの人数だって⋯⋯



へー、すごいね。


芸能人以外でそんな人っているんだ。


ジユ
ジユ
なに? あなたもキム君に惚れちゃったの?
U
まさか! そんな気、全然ない。 ただ、あたしの秘密がバレた人は把握しとこうと思って
ジユ
ジユ
そっか⋯⋯。 恋愛相談には乗るからね?



ジユは意味深に微笑む。


U
はいはい⋯⋯それは絶対ないから



王子様に関わることなんてない。


たった1度、ちょっと話しただけなんだから。


大体、あっちはあたしのことなんて、もう忘れてるだろうし。


━━━━━キーンコーンカーンコーン


ホームルームの開始を知らせるチャイムの音。


同時に担任が教室に入ってきて、ジユは走って自分の席に戻って行った。




















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