そう言った途端、黒いモヤが増した。
その時、女の口が大きく裂けて、ただの霊から怨霊になった。
霊なら害はないけど、怨霊ならあぶない。
人間を殺すことだってできるから。
そう言うと、ものすごく早いスピードで、あたしに向かってきた。
あたしは素早く床に印を組んだてをつき、
と唱える。
その瞬間、目には見えない壁ができ、女を跳ね返した。
あたしは、符を取り出して、指ではさんだ。
あたしの手、体に霊力が集まっている。
呪文と一緒に符を女に向けて放つ。
悲鳴をあげながら、手を伸ばしてくる。
続けて放った呪文が女の額に命中して、符に霊力が宿り、光はじめた。
女は叫び、消えていった。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。