優斗side
みずっくんが帰って、
あなたと少し話した数十分後。
あなたを呼ぼうとして部屋に行った。
コンコン
名前を呼んでもあなたの返事はない。
コンコン
もう1回呼ぶ。だけど返事がない。
俺は思い切って部屋に入った。
するとそこには横わたっている
あなたの姿があった。
俺はあなたの体を揺さぶり、名前を呼ぶ。
ダメだ。反応しない。
息……。あ、してる……。
もしかして……いや、でも………ッ。
prrrrr prrrrr
俺は救急車を呼んだ。
来るのに、10分………。
早く、早く、早く…!!
あなたが………!
俺が救急車を呼んで数分。
なんでだろう……。
時間がものすごく遅く感じる。
たった10分待つだけ……。
ってみんなは思うかもしれない。
けど、俺にとっては
10分も待たなくちゃいけない……。
ピーポーピーポー
( ゚д゚)ハッ!!
俺は救急車のサイレンの音に気づいて
急いで玄関に行った。
ガチャ
俺は叫びながら手を振った。
救急車は家の前で止まって、
中から救急隊(?)の人たちが出てきた。
救急隊(?)があなたのそばに行く。
なんかいろいろ言ってるけどわかんない。
俺、相当焦ってる。
救急隊(?)があなたを
担架に乗せて救急車に乗せる。
それに俺もついていく。
あなた、大丈夫だよね?
このまま死んだりしないよね?
俺はあなたの手を握って、泣いた。
御願い、無事であって……!
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。