葉月side
はい、どーも!葉月です!
2回目?3回目?どうでもいいか。
とりあえず今はそんなテンションじゃないかも。
今、放課後居残りで一人で帰ってるんだけど、
昼休みの優斗くんの話のことが離れないんだよね。
あなたが養子だってこと。
優斗くんがあなたに恋愛感情持ってるってこと。
それと・・・・・
あなたが病気だっていうこと・・・。
小さい頃からの病気で、
絶対に治らないらしい・・・・・・。
あなたは小さい頃の記憶が
あんまり残ってないって言ってるから、
きっと病気のことを
知らないんだろうなって・・・。
でもまたいつか、
必ず病気が復活?するって・・・。
それにあなたの命は残りわずかなんだって。
お医者さんが成人する前には
もう亡くなるみたいな・・・・。
悲しいよね・・・・。
今までずっと一緒でずっと仲良くしてた親友が
病気持ちで
もうすぐいなくなっちゃうなんてさ・・・。
ものすっごく辛いよ・・・・・。
ついため息をついちゃう。
あなたの時間は残りわずか。
あの事聞いたあのときから
私の頭の中はあなたのことばかり。
どうやったら最後まで楽しく過ごせる?
どうやったら悔いなく生きれる?
あなたがいつか死ぬ前提で
考えてしまう・・・。
あなたが死ぬなんて絶対に嫌。
だけどその事しか頭になくて、
絶対生き残るっていう考えは
私の頭のなかには全くない。
あなたは絶対生きるのに・・・。
私たちはいつのまにか仲良くなってた。
彼女の名前は結弦って言うんだって。
私興味ない人は名前覚えないからな~。
だからあなたと瑞稀しかクラスメートは知らないよ。
つまり、その二人にしか興味がないってこと!
こんな元気に言うことじゃないね!
あ、そうだ。
結弦が反省してること、
あなただけじゃなくて瑞稀にも言わないと。
仲良くしてたら絶対言われる。
あいつめんどくさ。
あなた大好き野郎め・・・。
そう言って私たちは歩き始める。
よし、どーにかあの二人を説得させて、
結弦に勇気を与えないとな。
まーさかの展開ー♪
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。