瑞稀side
頭、混乱してる………。
今日だけで、色々ありすぎる。
主にあなた。何かと色々ありすぎ……。
いじめ、養子、病気持ち……。
主がこの3つとかやべぇだろ。
成人、するまでなんだろ?
んなの、どうすりゃいんだよ…。
俺になにかできることはないのか。
俺はあなたの彼氏ってだけで、無力なのか。
無力でちっぽけで、たいして強くもない。
ただそこら辺にいるごく普通の
男子高校生じゃないか……ッ。
あなたを救いたい…。
死ぬのなんて、嫌だ……。
俺はただ呟くだけだった。
行動にできなかった。
こんな自分が嫌い、憎い。
どうしたら……。どうしたらあなたは…!
ブーブブッ
突然俺のスマホが震えた。
ん?誰からだろ。
俺はスマホのアプリを開く。
あ、ゆう……え?
え、た、倒れた……?
え、あなた、が、倒れ、た…。
と、とりあえず、は、葉月にれ、
連絡、しないと……!
prrrrr prrrrr
葉月、お願い、出て…。
プツッ
葉月との通話が切れた。
落ち着けって、言われても、
落ち着くことなんか、できない…。
あなたが倒れたんだ……。
冷静でいられるわけないだろ……!
ピーンポーン
ガチャ
俺は家の鍵を閉めて自転車に乗る。
カッコ悪いけど、自転車の方が早く行ける。
それに今はかっこよさを気にしてる場合じゃない。
ダッ
俺らは飛ばして〇〇病院に向かった。
あなた、無事だよな!?
死ぬとか、そんなのないよな!?
俺は、病院につくまで、心配でしかなかった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。