優斗side
あ~~~。部活疲れた~。
あれはさすがにきつい。
走り込み半端ねぇもん。
野球部やめようかな・・・・・・・・。
いいな。あなたたち。だって、
部活入るの強制じゃないんだもん。
俺らのところ強制だったからね!?
マジで1年のときの先生大っ嫌いだった。
あ、家ついた。っしゃあ!やっと家!!
ガチャ
シーン
あれ?返事返ってこない。
あなた、寝てるのかな?
いやでも、あなたって
この時間に寝ないよね?
・・・・とりあえず中入ろう。
リビング真っ暗。
あなたの部屋行ってみよう。
いつもならリビングいるのに。
ガチャ
え、いない・・・・・。
待ってこれやばくない!?
どうすればいいんだろう・・・・・。
探してもどこにいるかわからないし・・・・。
ピーンポーン
あなた!?じゃない。
あなたは鍵持ってるもん。
誰?
ガチャ
最初から靴見れば良かったんだ。
俺、そんな考え全くなかった。
え?でも、靴が無いってことは
まだ帰ってきてないの?
遅くなるならちゃんとLINEしてくるし、
LINEが来てなかったらあなたは
もう帰ってきてるはず・・・・・。
あなた、どこにいるの?
prrrrr prrrrr prrrrr ・・・・・・
{お掛けになった電話は電波のっ・・・
みずっくんは玄関を勢い良く飛び出し、
ダッシュで駆け出した。
俺も、ボーッとしてる場合じゃない。
あなた探さないと!
タッ
俺も玄関を勢い良く飛び出し、
みずっくんと逆方向に行く。
あなた、無事でいてよ・・・・・・
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!