第16話

可愛いものには…可愛いものを…
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2020/04/23 02:41




『んっ…』
『…』
『ぐすっ…んぅ…』



あなたちゃん…
目を覚ましたらとおもったら…
急に…泣き始めました…
何ででしょう…?



あっ…
あなたちゃん…


あれから、寝落ちしちゃったんです…
駿佑くんが…"いつも"みたいに…


抱き締めてくれないからって…
ずっと…泣いていました…
そして…
泣き疲れて…
赤ちゃんみたいに寝てしまいましたね…
寝顔もあどけないままなので…
ほんとうに…赤ちゃんみたいです…笑



ここで…
ばらしちゃいますがー。
朝の駿佑くんは…
その…大きめの赤ちゃんの寝顔を見たいがために…
毎朝…あなたちゃんより…


"一時間"も前に起きようとするんです…
で…
その…1時間は…
頭を撫でたり…
ながめたり…
写真を撮ったりして…
過ごします…
駿佑くんにとって…
この時間は…はずせません…
自分の癒しです…
これがないと…ストレスがたまっちゃって…
あなたちゃんにあたってしまいます。
それだけは…避けたいのです…



あなたちゃん…朝に弱いので…
どれだけ早く寝ても…
駿佑くんには勝てないんです…
それに…
早く起きるのは…
あなたちゃんのご飯を作るためでもありました…
駿佑くん…料理もこなしちゃいます…
だから…


毎朝のあなたちゃんのご飯は…


くまさんとか…うさぎさんとか…


凝ったかわいいやつですね…



でも…
別に…あなたちゃんが…頼んでる訳でもなくて…
駿佑くん…
可愛いものには…


可愛いものを食べてもらいたいみたいです…笑
見てるのが楽しいんです…



…~



『もぐもぐもぐ…』
「…」



あなたちゃん…


駿佑くんの視線に気づきます…



『…?』
「…あ」
「食べててええんよ…」



ニコニコな笑顔で言われます…



『…??』



この笑顔…


いつも…あなたちゃんには…


なんの笑顔なのかわかりません…


でも…







あなたちゃん…いつも…いつも…感謝してます…



話。それちゃいましたね…笑
戻しますね…



~…



『…』



あなたちゃん…
夢を見ました…
駿佑くんに…なでなでされる夢です…
なんで…駿佑くんが自分のことを愛でているのかは…
全然わからないけど…
いま…
さわってもらえない…あなたちゃんからすると…
すごく…幸せな夢でした…



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