第5話

君には俺だけでいい…なんて。
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2020/03/18 01:33
「…じゃ。」
「帰ります。」
駿佑くんはお金を払って…
すぐ…あなたちゃんのとこに向かいたかったんです…
でも…
〈これ…〉
そういって…さっきの女の先輩が手渡してきました。
「?」
なにかと覗いてみたら…
可愛いケーキでした…
「これなんですか…?」
そう聞くと…



























〈あなたちゃんに…〉



「え…あなたに?」
〈駅前で買ったんだけど…〉
〈よかったら…〉
〈さっき…あなたちゃんに悪かったから…〉
〈ごめんねって…〉
「もしかして…先輩…
あなたが甘いもの好きなの…しっとるんですか?」
〈うん…〉
駿佑くん…あなたちゃんのことなので…
"大事"なことので…聞きました…



この先輩…じつは
あなたちゃんのことを可愛がっている先輩なのです…
駿佑くん…じつは
あなたちゃんが友達少ない…


っていっていたのを気にしていたのです…
あなたちゃんは…あんまり…


人に相談しないほうなので…
珍しく頼られた駿佑くんは…純粋に嬉しかったんです…
あなたちゃんを愛しく感じました…
守りたいと思いました…
だから…
なにかできないか…かんがえて
誰をあなたに紹介すればいいか…
…と見さだめてたとこだったのです…
とにかく…駿佑くん…


あなたちゃんと仲良くしてくれている人がいて…


安心しました…
まあ
駿佑くん的には…
あなたちゃんといれる時間が少なくなるので…
友達…少ないままのほうがいいんですけどね…


あなたには俺だけでいい…なんて…


たまに思ったりもしちゃいます…



「ありがとうございます…」
「あなたに渡しときますね…」
駿佑くんはそういって…
お店を出ようとしました…
「じゃあ……」
すると…
〈あなたちゃんって…〉
〈甘いもの好きなの…!?〉
はい…
みんな…食いついてきました…
あなたちゃんって…気がつかないだけで…
みんな…


ほんとは…話しかけたがっているんです…
でも…
駿佑くん自体は…


正直…気が気じゃありません
だって…
そのなかには…男もいるから…


………


嫉妬深いのは駿佑くんもです…



結局…
駿佑くんの両手には…


お菓子やケーキがいっぱいです。
駿佑くんが来ているなら…
と…あなたちゃんへのプレゼントを持ってきているひとが


たくさんいたのです…(笑)



駿佑くんが家に着くまで…
もうすこし…


………



《ピンポーン》



「あなた…?あけてー」
あなたちゃんの愛しの駿佑くん…
かえってきたもようです…

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