あなたside
リ「…じゃあ!!!喧嘩やりません?」
突然、リエーフがそう言い出した
「…誰と?」
「あなたさんと俺達で!!!!」
『…は?』
こいつは馬鹿か。
私が男子に勝てるとでも?
…確かに、そこら辺にいる女子よりは強いかもしれない。
でも、だからと言って男子と比べたら全然弱いに決まってるって
「リエーフ!!お前は馬鹿か!!女子と喧嘩なんてなに考えてんだ!!!」
「ギャンッ」
短髪の男の人がリエーフを回し蹴りし、リエーフは意味のわからない叫び声をあげた。
いいぞいいぞ、もっと言ってやれ
あ、じゃなくて
…ご愁傷さま、リエーフ。 ( 今更感
「…だって!!あなたさん、黒尾さんの蹴りかわしたじゃん!喧嘩できるんじゃないの?」
…相当痛かったのだろう。
若干涙目のリエーフが私に問う。
『…喧嘩なんてできないよ、さっきかわせたのはたまたま』
"だから、喧嘩なんてやめよう。"
話せばわかりますってホント、頼みますよ、
そう言おうとしたのに。
リ「…まさか(名前)さん負けるのが怖いんですかあ?」
『、そういう話じゃないじゃん今は、さ』
リエーフが煽ってきた
『それに、別にそんなんじゃないけど』
リ「じゃあ!喧嘩やりましょ!ねっ?」
『…わかった』
…今回は挑発に乗ってあげよう。
"今回"は、ね。
ほら、めんどくさいことは嫌い。でもなんか面白そうだし
「…決まりだな」
くろおさんが楽しそうに目を細めながら言う
『私は誰と戦えばいいんですか?』
「んー、そうだな」
___リエーフと俺と研磨と夜久とで。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。