翌日。
(私スガ先輩のこと好きなんだぁ…
好き…好き…ふふッッ)
ニヤケまくりの私は、色々な人に引かれました。
でもでもッ、龍くんは察してくれたみたいで、
って言われた。
そしてきたる部活タイム!!!!!!!!!
_バシッ
_トンッ
_ドカッッッッ
(どうしよう、スガ先輩がもっとカッコよくキラキラして見える…!)
あまりの神々しさに思わず拝む。
(潔子さんからの呼び掛けも聞こえないなんて…
一生の不覚ッッッッッ←←)
なーんて、三年生がコソコソ話を繰り広げているとはつゆ知らず、私はドリンクを作っていた。
ビシッとポーズを決めて、ドリンクを渡して行く。
…と。
先に渡した二年生が一斉に咳き込み始める。
夕くんもフリーズしている。
やばい。
(やらかしましたぁぁぁぁぁぁぁぁぁ)
前世だったら、まきをさんにぶたれるレベルにやらかしたッッッッッッ←
(はぁ…
浮ついてたから失敗しちゃったんだよね…)
プライベートと部活は、しっかり分けなきゃ!
しっかり、うまく出来たドリンクを配り終え、勢いよく頭を下げる。
気付いたら涙が止まらない。
ミスへの申し訳なさと、皆の優しさと。
(しょっぱいや)
さっきのドリンクみたいな塩味。
すると、コートへ戻って行く皆の中に入っていたスガ先輩が、急に私の方へ戻って来て言った。
見透かされている。
私の頭をポンポンしたスガ先輩の優しさに胸がほっこりする。
(私…スガ先輩のこと、す〜ッッごい好きだ)
そう言って、タッタッと駆けて戻って行く。
(かっこいいなぁ…)
私の好きな人は、心の底から、最高の人です!
胸を張ってそう言いたくなった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!